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私の主人は、私と結婚した“原因”(と本人は言っているのですが)を、「料理が早くて美味しいから」といっているんです。確かに早いと思います。炊飯器のスイッチを入れてから炊きあがるまでに食事の支度が完璧にできます。三人の子供たちを育てながら仕事をしてきましたが、主人も毎晩家で食事をしていたので、いつも三人のうち誰かしらをおんぶしながら、支度をしていました。
我が家の“食”のガイドラインは、「食材から」。新潟はもともと食材に恵まれていますが、特にお米は、三十年来の友人が、そこの農家と我が家の分だけ別に、完全有機栽培で作ったコシヒカリを使っています。
これからの季節は、毎週末、主人が釣りに行くんです。おにぎりをたくさん持たせて、「ハイ、いってらしゃーい!」って。海では、黒鯛、メバル系の黒ソイやメジナ、粟島の鰺などを釣ってきますが、これらを下ろして、そのコシヒカリで握り寿司にする。たくさん釣れた日は、友人を二十人ぐらい呼んでホームパーティーをしていました。お寿司以外にも、煮付けや春なら山菜なども合わせて、自然の食材をふんだんに使った、今思えば最高に贅沢なひとときでしたね。東京の生活ではとてもこんなことはできないですから。
渓流釣りの時は、岩魚(いわな)、山女(やまめ)、紅鱒をたくさん釣ってきていました。それ専用の冷蔵庫もあるんです。禁漁の時期がありますから、たくさん釣れた時にストックしておくんです。山女がたくさん釣れるのは、年に一回ぐらい。そうすると、「山女ご飯」を作ります。多分、これ、我が家でしか食べられないと思いますよ。
ある時、鮎ご飯の作り方をテレビで観て、山女でもできるんじゃないのかと思って作ってみたんです。塩焼きにした山女とお醤油・お酒で出汁をとる。山女は捨ててしまって、その出汁でご飯を土鍋で炊くんです。別に山女を塩焼きにして、炊いたご飯の上に並べる。これが特製の「山女ご飯」!二十五センチぐらいの山女が、出汁用、塩焼き用にそれぞれ五匹、計十匹は最低でも必要ですね。山女ってなかなか釣れないので、この「山女ご飯」はやはり友人が来る時などに作っていました。
私も母親から、もの心ついた時には包丁を持たされ、芋の皮むきをやらされていたように、子供たちにも二歳ぐらいからりんごの皮むきをやらせていました。食事は人間として生きる上で一番の基本ですから、男女問わず、自分でできることが重要だと考えていたのです。お陰で、私が国会議員になって家を空けるようになっても、それぞれが食事を作り、しかも更に腕を上げたようです。もちろん、主人も。これが国会議員になって丸三年で、一番大きな変化でしたね。
(取材・構成 細川珠生)
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