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最終更新日 2007年5月25日
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「ラヴィ・ドゥ・トランタン」2004年6月号
『30ans政経塾・細川珠生の政治塾』

今月のお題「なぜ、こんなに手厚い?議員年金」

 一向に止まない年金への不安。厚生労働大臣は「今後50年は大丈夫という抜本改革」を胸を張るけど、年金改革案の審議に入る直前になって、小泉総理が「年金一元化(国民年金、厚生年金、共済年金の一本化)」の必要性を言い出した。「な〜んだ、抜本改革っていうけど、まだまだやることが他にもあるじゃない!」と、ますます年金への不信感が募る。まだやること、そう、国民に負担増を求める前にやらなくてはいけないことが、本当にたくさんあるのだ。
 例えば、社会保険庁の長官の交際費や公用車の購入費・自動車重量税、職員宿舎の整備費に、ナント!私たちの保険料が充てられているという事実。本来、これらは国の一般会計から支出されるべきものだ。それが保険料を充てるようになったのは、1996年の橋本内閣での財政構造改革の一環で、一般会計からの支出を減らすための時限特例措置によるものだった。しかし、この時限特例措置、すでに停止されているにもかかわらず、保険料流用は凍結されずに今日に至っている。
 最近になって漸く廃止が決まった保養施設「グリーンピア」や5年以内に廃止・売却する265もある厚生年金会館・病院なども、その財源はもともと年金保険料。今、議論されている年金改革は、給付の財源不足がその理由であることを考えれば、これらの施設をずさんに建設・管理・運営してきた政府の責任を取ることが先だろう。
 さらに、国会のセンセイ方のための年金制度「国会議員互助年金」は、「互助」、つまりセンセイ同士が支え合う制度であるはずなのに、国民サマサマの制度になっているという実態こそ、何よりまず先に改めるべきことのはず。
 この制度は、「互助」とは名ばかりで、国民に大きな負担を強いている。年金給付の財源として、現職議員から月額10万3千円と期末手当(ボーナス)から年3万円を集めているものの、それでは足りないからと、給付の7割は税金が充てられているのだ。受給資格も、私たち国民の年金が加入25年以上に対して、10年以上。受給額は、最低額、つまり在職10年で412万円。在職期間が1年増えるごとに約8万2千円が加算される(50年上限)。私たちの年金―国民年金40年加入で約80万円、厚生年金は夫のみ40年就労で約285万円(全て年額)―と比べ、手厚い制度となっているからこそ、財源が足りないのだ。また、厚生年金や国民年金とのダブル加入・受給も認められているので、国会議員でありながら、会社経営者で厚生年金にも加入していれば、そちらからの受給も可能だ。
 さらに、地方議員経験者は、地方議員の年金制度とのダブル、トリプル受給もOK。もちろん、この制度にも国庫負担がある。
 これではダメだと考えるセンセイたちもいない訳ではない。自民党の若手有志「真の年金制度改革を進める議員の会」は今年3月に、今の議員年金制度の廃止と今後の議員年金については、第三者機関にその判断を委ねるという「緊急提言」を発表した。メンバーのひとり、菅原一秀氏は、「(年金に対する)不信感をなくす、哲学をもつということが制度改革の前提」というように、政府の年金改革案が「抜本的な改革」と本当に信じることができるまで、国民は負担を受け入れてはいけないのだ。


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