最終更新日 2003年7月31日
■HOME ■MailMagazine ■Contact
著作紹介

掲載紙・誌紹介

講演活動 メールマガジン 執筆・取材依頼
「from」
産経新聞2面(2003年7月29日)

『自分勝手な人たち

 つくづく自分勝手な人たちとは彼らのことを指すのだと思う。彼らとは、総裁選、総選挙で頭がいっぱいの方々である。
 小泉首相は、9月の自民党総裁選出馬に当たって、来月中には公約を出すという。再選されれば、それを党の公約として、次期選挙の候補者に踏み絵として突きつけるという。公約の中身によるが、私は小泉首相がいよいよ勝負に出たと、その発言を大いに評価していた。公約を掲げて選挙をし、それでトップに選ばれたのならば、同志はそれに従うというのが、組織の常識ではないだろうか。独裁者でも何でもない。従いたくないのなら、政策を提示し、対抗馬を立てて勝利すればいい。
 しかし、世の常識が通用しないのが、政界。“実力者”と呼ばれる自民党の方々は、この小泉首相の方針にいっせいに反発をした。どうも、支持率の高い小泉氏を破って他の人を総裁にするのは難しそうだ。かといって、小泉氏の公約に従うのは嫌だ。これでは“自分勝手”も甚だしい。小泉首相が再選され、その公約に従わないというのなら、その人を自民党として公認しなければいい。
 一方、野党こそ“踏み絵”が難しくなったのではないだろうか。民主党の中には、自由党とは180度考えの違う人たちが存在する。自民党を倒すために、数の力こそ重要という理屈もわかるが、目指す国の方向性に不信感を抱かれる政党は、結果として勢力を拡大させることはできない。特に、今度の選挙で“敵”は、厳しい踏み絵を踏ませた上での戦いを挑んでくることになる。主権者たる国民に明確な政策を提示し、そして選挙の後もそれを守っていくことは、政党・政治家の責任である。
 11月の総選挙の声が高くなって、国会閉会中のこの2ヶ月、政治家は日々選挙活動に忙しくなるだろう。今の日本にとって待ったなしの改革は、またもや先送り。秋の選挙が現実となれば、また先送り。それで国民のための選挙となるのだろうか。


Copyright(C) 2001-2005 (有)パールオフィス. All rights reserved.