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「軍国おじさん」と「平和ぼけばあさん」−これは、有権者一千万人を超える東京都知事選の対立図だそうだ。昨日、東京都を含む十一都道県知事選がスタートした。これからの四年間を託す各地域のリーダーを、四月十三日までの十七日間、私たちはしっかりと見極めなければいけない。
知事がブームとなって、実質初めての統一地方選とも言える今回、各政党は、候補者擁立に向け、およそ節操のない行動を繰り返した。政党への不信感を高める国政において、人気首長との連携は、人気や信頼回復のための頼みの綱。人気知事との良好関係を、国政選挙における勢力拡大につなげようとする魂胆が丸見えであった。自民党も民主党も、独自候補擁立に躍起になりながら、あるところでは自・民相乗りの候補者もいるという、まったくもって無原則な政党の実態を露呈している。
有権者にとっては、そんな政党の思惑とは裏腹に、もはや国政レベルの対立構造は関係ない。政党の態度を気にするのは、国・地方の議員、既得権益に執着する一部の人たちに過ぎず、一般有権者は、各候補者が、自分たちのために何をしようとしているのか、それこそが重大なのだ。
しかし困ったことに、「無党派候補」とアピールしながら、選挙活動ともなれば、運動員など政党におんぶに抱っこの候補者も少なくない。つまり「エセ無党派」である。
各地の選挙戦を取材して、改めて選挙とは、一体誰のためのものなのか、政治への不信感は募るばかりだ。地方分権を本気で進めるためには、国政とのつながりが障害になることが多い。しかし、それに固執する候補者。そして勢力拡大のためだけに、地方の首長選挙を利用しようとする政党。権力者の身勝手な思惑に、有権者、つまり国民の意思はどこにも存在しない。私たち有権者は、今、各候補の、地域のリーダーとしての適性を、しっかりと見極める判断力こそが求められている。
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