最終更新日 2002年6月26日
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産経新聞(2002年6月25日付朝刊2面)

『何に集中しますか?』

 政治の世界を見ていると、ことごとく裏切られることばかりで、人間不信、社会不信に陥ること、数知れず。自分が疑い深い人間になって、信用も期待もできない人間になってしまうのではと、不安になることが多い。
 期待すればするだけ、裏切られた時の衝撃が大きく、今は誰が総理大臣になっても、希望も期待も持てなくなってきたのは残念でならない。
 それにひきかえ、サッカーの日本代表選手たちは、日本中の期待に応えてくれた。「しょせん日本なんて」という、世界からの過小評価をはねのけ、期待以上の成績を残してくれた。
 ハラハラ、ドキドキ観戦している日本国民をよそに、淡々と、冷静に毎試合をこなす日本選手たち。世界の壁が厚かっただけに、その壁を一つひとつクリアした選手たちのたくましさは、ひときわ光っていた。
 選手たちは、インタビューで、必ずといっていいほど、「集中してやれば勝てる」と言う。サッカーとは、集中力が勝負のスポーツだとは、このW杯まで知る由もなかったが、あくまでも、「勝つ」ことに集中し、そのために自分のプレーに集中する。たとえこの試合に負けてもなどという余計なことは一切考えない。この「集中力」こそが、期待に応えてくれた日本代表選手たちと、期待に応えてくれない日本の政治家の、決定的な違いではないだろうか。
 結局のところ、何を目的に政治家になったのかわからない政治家が多すぎるのだ。目的がないから、何に集中したらいいのかもわからないのだ。
 ただ何となく、政治家という最高権力者の地位にとどまることばかりに意識を集中させているのだとすれば、そこから国民の期待に応え得る結果など、出せるわけがない。
 小泉総理が国民の期待に応えるためには、総裁選で打ち出した政策に自信を持ち、その実現に集中させることこそが重要だ。

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