| ★早々終わった臨時国会
気がついたら、10月12日に開会した第161臨時国会が先週終わってしまった。今国会は、私たち国民が小泉政権に審判を下した夏の参議院選挙後2度目の国会であったが、先の臨時国会はわずか8日間の会期であり、実質、今臨時国会が与野党の本格的な論戦が行われるものと期待されていた。しかし、どんなことが国民の前に明らかになったのだろうか。
私たちの関心が高い「年金(国民年金、厚生年金、共済年金)の一元化」については、ほとんど進んでいなかったといっていいだろう。与党は、国民年金加入者の所得把握が困難であると言う理由で、共済年金と厚生年金の一本化案を打ち出し、野党第一党の民主党は、年金制度だけでなく、社会保障制度全般をどうするかという制度構築が望ましいと主張していた。今年5月に結ばれた3党合意を遵守することは大切だが、「年金の一元化」はすでに高齢社会となっている日本の現状に、万全の対応を施すことにはならない。日本に生きる私たち国民の生命と財産を守り、健康的で心豊かな生活が送れるようにするために、国の責任とは何かという観点にたった社会保障制度を作ることこそが求められ、早急に取り組まなければならない課題であったはずだ。しかし、そんな議論はなされる間もなく、この10月に厚生年金保険料が値上がりをしてしまった。私たちの年金制度よりずっと「オトク」な議員年金も、国民の批判にあいながら、その改革は一歩も進まなかった。
イラクへの自衛隊派遣の延長は閣議により決まることになりそうだが、自衛隊が派遣されているサマワの安全性、来年3月のオランダ軍撤退後、自衛隊はどう"自衛"するのかという問題など、国会で真剣な審議もないまま、決めてしまっていいのだろうか。党首討論での、「自衛隊が派遣されている地域が非戦闘地域だ」という小泉総理の答弁をそのまま"答え"として生かしておくのだろうか。
自民党橋本派への1億円献金問題を受けて、政治団体間の献金額に上限を設けるという政治資金規正法の改正も、与野党案を趣旨説明するところまでで終わり、来年の通常国会への継続審議となってしまった。通常国会は、予算案と予算関連法案の審議を優先し、その後は郵政民営化に関する法案が出てくるだろう。そうなると、政治資金規正法の改正など、後回しになる可能性は非常に大きい。
これらをみるだけでも、国民への誠意ある姿勢や態度は、全くというほど感じられなかった。そもそも、これだけ中途半端な成果しかなかったにもかかわらず、会期延長もせず、次の通常国会もいつ開かれるのかもわからず、これでは国民にストレスがたまってしまう。国会審議だけが政治活動ではないと政治家は言うが、国会審議を通じて国民は政治の場で議論されていることを知るのだ。立法府である国会は、法案審議こそが第一の使命ではなだろうか。それが現状を見る限り、あまりに怠けているとしか思えない。
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