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最終更新日 2004年6月1日
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★大人への罰則

 ビール各社は、6月から妊娠・授乳期の飲酒について注意を呼びかける表示を義務付けることにした。ビール会社の自発的な動きのようだが、今までに比べると、飲酒による胎児・乳児への影響をより明らかにしたといえる。今までは妊娠中の飲酒について、母子手帳などでも、「控える」程度の記述しかなかったせいか、私の周囲でも、妊婦が缶ビール半分、ワインをグラスに1杯ぐらい飲んでいることは珍しくなかったし、お酒好きの私としても、妊娠中の全面禁酒には全く自信がなかったのだが、ビール会社がここまでやるということは、いよいよ子供へのお酒の影響は無視できないという実態が、明らかになりつつある段階にきているのかもしれない。それだけ、大人の生活が子供に与える影響というのがどれほど大きいか、大人はもっと深刻に考えないといけないだろう。

 胎児・乳児へのアルコールの影響は、影響を受ける量にも個人差があり、なかなか「安全な量」というのが断定できないところにその表現の難しさがあるようだ。しかし、最近、教育現場でも問題となっている学習障害や多動性・注意欠陥障害など、今までの定義で言うところの「障害」とは違った子供の問題が急速な勢いで増えてきている現状と照らし合わせてみると、妊娠・授乳期の母親の飲酒が、それらの問題と全く無縁であるとは言い切れないようなのだ。

 私の母の時代には、妊娠中の飲酒などあり得ないことだったようで、私が結婚してからも、妊娠中は当然のことながら、結婚したらいつ子供ができるか分からないから、お酒は控えないさいと、この5年間言われ続けてきた。母の言葉に科学的根拠があるとは思えなかったが、「昔からの言い伝え」は安易に無視できない、最近そう感じることがおおくなった。現代の教育現場のみならず、社会が抱える問題を見てみても、社会を構成するひとりひとりの人間の「形成過程」にどんな影響を受けるのか、それには社会全体でもっと認識しなくてはいけないということを強く感じるのだ。

 社会の責任、大人の責任という観点から、東京都は「青少年の健全な育成に関する条例」を改正し、6月1日に施行する。改正の要点は、大人に、青少年の健全育成の責任を取らせるというところにある。

 例えば、「青少年の深夜(23時から4時)外出禁止」については、保護者には青少年を深夜外出させない努力義務を課し(罰則はない)、青少年の連れ出し等については、16歳未満の青少年を連れ出した者に罰則が課せられる。

 「深夜立入制限施設の追加」については、既に立入制限施設として定められている映画館、劇場、ボウリング場、スケート場、水泳を行わせる施設に加え、6月1日からはカラオケボックス、まんが喫茶・インターネットカフェがその対象施設となり、施設経営者に対して罰則規定が設けられている。

 そのほかにも、不健全図書等の販売には包装が義務化されること、ビデオ等の自動販売機には年齢確認装置を常時稼動させるなど、いくつかの改正項目が施行されるが、全ての項目について、違反した場合の罰則は保護者、経営者、設置者など、大人側に課せられている。子供は自分ひとりで、勝手に「悪く」はならないということだ。まず、身近な親や親戚、友人関係を通じて見る大人の社会などから何らかの影響があって、どこかで健全性が保たれなくなる。子供にとって、健全な社会環境を作る努力を、大人がもっともっとしなければならないということだ。

   一見、何か母親ばかりに責任があるように思われがちな妊娠・授乳期の生活も、父親が早めに帰宅する(夜型の子供は言語習得が遅れるなどの影響がなくはないようだ)ことだけでも、子供への責任として重大だということを、念のため、付け加えたい。

 

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