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★ 合併問題〜その1
三重県員弁(いなべ)郡というところに行ってきました。今、市町村合併問題で揺れているところです。
当初、員弁郡5町(東員町、大安町、員弁町、北勢町、藤原町)で合併を進めようと、昨年10月に、任意の合併協議会を設立し、合併へ向けての協議を続けてきました。
それが、今年に入り、法定協議会への移行を前後して、5町の中で、最大の人口(2万6000人)を有する東員町が、5町で進めている協議を離脱し、隣接する桑名市・桑名郡3町と新たに、任意の合併協議会を設立したのです。早い話が、二股をかけたということです。
東員町は、すでに様々な団体や、警察、消防なども、員弁郡5町で連携をとっている現状からも、町民は、員弁郡5町で合併をすることが自然の流れと思っています。しかし、町長の独断で、自然の流れでいけるはずの枠組みが壊され、新たな1市4町という枠組みを選択することになりましたが、その理由は明らかになっていません。
員弁5町で合併するとばかり思っていた町民は、今年はじめに突然この現状を知らされることになります。それまで、町長から町民に対して、合併問題について、一度も話し合いの場をもたれたことはなかったまま、いきなりの方向転換だったのです。
怒った町民は、「1市4町」ではなく、員弁5町での合併を求めて、人口の半数(1万3000人)の署名を集めて、東員町議会に、請願を提出しました。
議会は、この請願に対して、「継続審議」という中途半端な決論を出しています。
町民になんの説明もないまま、独断で暴走した町長に対して、それを許していた(静観していた)議会に対して、住民の請願をツルしたままにしている議長に対して、町民の怒りは頂点に達しています。
東員町が混乱する中、員弁郡の他の4町は、現在総務省が進めている合併促進の期限である平成17年3月より、一年前倒した合併の目標を立てています。そのため、東員町の結論など待つ余裕もないまま、4町の協議はどんどん進んでいるのです。
もはや、東員町が復活する余地もないと判断したのか、町長は、今度は合併をしない単独論を言い始めました。議会の中にも、同調する議員は多いようです。
さて、員弁郡を取り巻く合併問題の概要をざっと説明しましたが、どこにどんな問題があるのか、まだよくおわかりにならないと思います。
ひとつは、合併という大きな課題に取り組むにあたって、町長から何の情報提供もなければ、説明責任も果たしてもらっていないという東員町の問題があります。これはかなり初歩的段階の問題だと思います。また議会については、住民の意見に敏感になりながら、自ら考え、判断する能力に欠けているといわざるを得ません。
また、町長が突然方針転換をしたり、議会が問題を先送りする状況を見ていると、そこには、住民のための合併、住民のための新たな地域作りのための合併という視点はなく、新しい市の市長になれるか、いつまで議員でいられるかという、権力者たちのための合併論議になっているという問題が一番大きいように思いました。
員弁郡5町の議員と5町長が意見交換する場に参加してみても、やり取りの中で、「住民が」とか、「住民のための」という「住民」という単語が聞こえてくることは、一度もなかったことからも、彼らの一番の関心事が何なのか、明らかであると思います。
私は、生まれてからずっと東京在住ですから、市町村合併というのは、やはりよその自治体の取り組むべき課題で、東京都民は、ある意味「他人事」のように見ていると思います。しかし、よその家のことだからということだけでなく、市町村合併は避けられない流れだと思いますが、今の状況はちょっと悲惨過ぎるのではないかと思うのです。
この市町村合併は、国も、都道府県も、大きな推進勢力です。そのために、やりすぎるぐらいの財政的支援をするということになっています。
しかし、国も、都道府県も、関与と説明が中途半端だと思うのです。特に東員町のようなケースは、町内はもちろんのこと、他の4町と感情的もつれなどもあるので、「第三者」の行司のような仕切りが必要です。
また合併をしないで「単独論」を選択した場合、財政的支援がカットされていく自体の流れの中で、どうなるのかという諸条件を、もっとはっきりと国が示さなくてはいけないと思います。たとえば、交付税がこれだけになりますよ、最低の人口規模はこれくらいでそれ以下は自治体とは認めませんよということ、職員や議員の数も減らさざるを得なくなりますよ、ということなどについて、きちんと、各自治体と住民に伝えなければならないと思うのです。
住民に判断を求めるのなら、それだけの判断材料が必要です。
もちろん、感情的なもつればかりで、前に進まない各自治体の責任も大きいと思いますが、国や都道府県が関与や諸条件をあいまいにしているばかりに、各自治体では、ますます混乱が大きくなっているという現実を、合併推進勢力の人たちにもっともっと認識をしていただきたいと思っています。
合併問題はこれからも取材をしていきますので、また随時リポートしたいと思います。
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