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★ 疑問だらけの日朝首脳会談
17日の夕方から、ずっと重い気分でいる。
歴史的な首脳会談が行われたという意義を理解するより、知らされた拉致被害者の安否が、胸を突き刺した。日本国中、同じ気分であろう。
様々な疑問が残る。
どうして、安否を知らされたときに、その場でもっと追求しなかったのだろうか。
「死亡」と言われても、お墓も遺骨もない、死亡証明書(など、そもそも北朝鮮にあるのかもわからないが)もない状況、死亡の理由や場所も知らされることもないのに、どうしてそれが真実だと受けとめたのだろうか。小泉総理はじめ、会談の出席者は、帰国して、家族に説明をしなければいけないのだから、家族に何を聞かれても答えられるように、完璧な答えを先方からもらわないといけないのである。
「8人死亡」という、あまりに衝撃的な報告に、頭が真っ白になったようだが、一般人ならともかく、外交交渉をする人が頭が真っ白になっていてはいけない。最悪の状況も含め、ありとあらゆる可能性をシュミレーションして、それに対応できる準備をしておくべきだった。「拉致問題、解決の見とおし」が最高のシナリオしか描いていなかったというのなら、政府はあまりに楽観的過ぎる。また外交センスがないといわざるを得ない。
最初の拉致事件が発覚したのは、1977(昭和52)年。それから、もう四半世紀が経っている。その上、警察庁が正式に拉致認定をしたのは、1997(平成9)年だ。最初の拉致事件から20年後のこと。その間、1987(昭和62)に起きた大韓航空機爆破事件の実行犯による証言、1988年に、梶山静六国家公安委員長による、「北朝鮮による拉致の疑いが濃厚」という国会答弁など、北朝鮮による拉致は動かしがたい証拠がいくつもあった。
北朝鮮からの報告によれば、ほとんどの人が拉致後、1〜2年の間に死亡しているということだが、何の情報もないまま、25年も思い悩んでいたご家族のことを考えると、ここまで長引いたことに対して、これから日本政府と政治家はどんな責任をとってくれるのだろうか。
この間、日本の最高責任者である総理大臣、外務省の責任者である事務次官など、すでに辞めた人も含め、今後きちんと責任をとってもらいたいと思う。
北朝鮮にもっともっと抗議をして、事実究明に真剣に取り組んでもらうよう、日本側が強く出ていくことは最もだが、同時に、日本国内の歴代担当者、責任者の責任を、小泉さんはきちんととらせることができるのだろうか。
外務省による事実隠しは、論外だ。
もし、自分が拉致被害者家族だったら、どうしてほしいか、どうしたいか、それを考えれば、自ずと外務省のとるべき態度もわかってくるはずだ。「外務省の都合」ばかり言われても、私たち国民は、外務省のために生きているのではない。
私は、国交正常化や、また今回の首脳会談の目的を総合して考えるのなら、こんな忌まわしいことをする国であっても、国交正常化に向け、双方が努力し、歩み寄ることも大事であるとも思っている。しかし、やはり拉致問題に対する、もっと踏み込んだ北朝鮮の責任を、言葉だけではなく行動で示してもらわないことには、経済協力も含め、一切の援助をするべきではない考える。国交正常化も同じである。
日本中を衝撃で包み、頭を真っ白にさせ、今までの態度を180度転換することで見せかけの譲歩をする。この北朝鮮の策略に、まんまとはまってしまったのが、今回の日朝首脳会談だったのではないだろうか。
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